RSS | ATOM | SEARCH
お店冥利に尽きること

一人で店をやっていると、大変なこともいろいろありますが、「お店やってて良かったなあ」と思うこともたびたびあります。

もちろん、たくさんお客様が訪れてくださった時もそうですが、お店冥利に尽きるのは、必ずしも繁盛した時だけではありません。

 

「本日のお客様、今のところただ1人」という、少なからず中寿美を襲う危機的状況のある日の夕方4時過ぎ。

ご近所のMさんがご来店されました。

 

Mさん:「今、前を通りかかったら、

     車が1台も停まってなかったから、来ちゃったーにっこり

店長:「あああああありがとうございますぅーkyu

 

そんな優しいMさんと、しばらくおしゃべりしていると、たまたま別のご近所様もご来店。

「あらどうもー」「ご一緒していい?」という感じで加わり、さらにまた1人、そしてまた1人という感じで、あっという間に同じテーブルに顔見知り同士の男女4名のお客様が集合。

こういう、「待ち合わせたわけではなく、偶然居合わせて会話が弾む」という光景を目の当たりにするのも、人が集う場所になれた気がして、「お店やってて良かった」と思う場面のひとつです。

 

また別のある日。

スラッとした背の高い素敵な女性が、お一人でいらっしゃいました。

初めてご来店の方ですが、見覚えがある……。

すぐに、20代の頃働いていた職場の、同じ部局内にいたTさんだと思い出しました。

当時、書類の受け渡し時に挨拶を交わす程度だったのですが、Tさんはいつも姿勢よく、優しい笑顔で感じが良くて、書類を持って行くたびに、とっても良い気分になっていた店長。

もう20年近く前のことですが、驚いたことにTさん、まったく当時と変わらず綺麗で、全然年を取っていないのです。

だからすぐにあの時同じ部局にいたTさんだと確信した店長は、恐る恐る尋ねました。

 

「あの、以前○○にお勤めではなかったですか?」

 

するとTさんは、「ええ、はい!」と驚いてこちらを見つめます。

一方、店長はそれなりにトシを重ねた風貌のため、即座に「○○課にいた、当時○○という名前でした」と名乗りました。

すると、すぐに「ああっ! えっ? こちらのお店をやってるんですか?!」と驚くTさん。

 

こんなふうに、店長の店と知らずに、偶然昔の知り合いが訪れてくださるというのも、「お店やってて良かった」と思うケースです。

もちろん、知ってて訪れてくださるのも嬉しいのですが、また別の感慨深さがあります。

長野は小さな街なので、これまでもそんな『知人が偶然ご来店』ということは何回かあるのですが、やっぱり嬉しいです。

 

「お店冥利に尽きる」こと、これだけに限らずいろいろあります。

いつもの常連様が、いつものように来てくださることも、

ブログを読んで遠方から来てくださるお客様も、

お一人様がゆっくりと読書してお一人様を満喫していかれる様子も、

お一人様だった方が幸せそうに素敵なパートナーを連れて来たり、

さらにはお子さんも生まれて家族が増えていくのを眺めることも、

挙げ出したらきりがないけれども、みんな「お店やっててよかった!」と思える瞬間です。

 

皆様、いつもありがとうございます。

できるだけ長く続けて、いろんな方々の人生の片隅に、こっそり登場する小さなお店になりたいなあと願う店長です。

author:中寿美, category:店長のひとりごと, 08:18
-, -, - -
一番嬉しかったこと

ある日、ご近所常連様Tさんから質問されました。

 

「今までで、『一番嬉しかったこと』ってなあに?」

 

え? 一番嬉しかったこと? ええと……。

店長が考えていると、すぐにTさんが言います。

 

「一番悲しかったことは、知ってる。だから言わなくていいわよ」。

 

あ、はい。その節は大変お世話になりました。

うーん、嬉しいことはいろいろあるけれど、「一番」ってひとつだけ挙げるとなると、すごく難しい。

店長が悩んでいると、Tさんが言いました。

 

「やっぱり、ウカイさん(店長の夫)と出会ったこと?」

 

あー、そうですね。それはもちろんそうだけれど……。

なんとなく、即答できない店長、逆にTさんに聞いてみました。

 

「Tさんは、『一番嬉しかったこと』って何ですか?」

 

すると、Tさんが答えました。

 

「私はね、孫と出会えたこと!」

 

あ〜!! そうかあ。

お孫さんと出会うには、娘さんに出会わないといけません。

そして、娘さんと出会うためには、ご主人に出会わないといけませんね。

そうですね、そうですね、いろいろ繋がって、そういうことですよね〜、と盛り上がるTさんと店長。

 

そして、店長は自分にとっての『一番嬉しかったこと(嬉しいこと)』を確信しました。

それは、『café中寿美を、やれていること』。

今現在、店を続けていられるのも、本当にいろんな人との出会いがあるからです。

夫ももちろんですが、家族友人親戚、ご近所様、そして何より、お客様です。

 

ある夜、夫にも聞いてみました。

 

店長:「ねえ、『今までで一番嬉しかったこと』って、何?」

夫:「えー? そうだなー……。あ、アレかな!」

店長:「何? 何?」

夫:「ガストの前で、1000円拾ったこと!」

店長:「え……?」

夫:「ガストの前の水たまりに、1000円札が浮いてたんだよ!

   あの時、嬉しかったなー!」

 

……。

 

気を取り直して、姉にも聞いてみる店長。

すると姉は答えました。

 

「『一番嬉しかったこと』?

 それはやっぱりアレだね!

 カツ丼頼んだらね、カツが2枚重なってたこと!」

 

似てる。

夫と姉、似ている……。

 

「卵でとじられたカツがね、箸でつかんでみたら、下にもう一枚あるんだよ!

 もうビックリ! ラッキー!! って感じでさ。

 一緒に食べてた友達に見せて、大喜びして。

 あまりの嬉しさにその人に分けることも忘れて、全部一人で食べちゃったね!」

 

喜びのカツの思い出を延々と語る姉を前に、『人ってホント、色々だなあ』としみじみ思う店長でした。

 

 

 

 

 

 

 

author:中寿美, category:店長のひとりごと, 07:57
-, -, - -
姉の陰謀

両親&姉と旅行したときのこと。

出発して間もなくの、高速道サービスエリアで休憩しました。

時間はまだ朝の8時台。

モーング珈琲を飲みたくなった店長たちは、エリア内のスタバを利用。

 

お天気の良い朝の空気を吸いながら、母とテラス席でカプチーノを飲んでいると、遅れて珈琲を買った姉もやってきました。

店長の手にするカップを見て、「それ何?」と問うので「カプチーノ」と答える店長。

「カプチーノとラテって何が違うの?」

「ミストコーヒーとはどう違うのかな」

などとしばらく雑談した後、店長がカプチーノを口にした時に事件は起きました。

 

傾けたカップとフタの間から、ドドーッとカプチーノがあふれ出たのです。

一瞬で、唇、顎、上着前面&ジーンズの膝上を、カプチーノまみれにした店長。

即座に、「あははははーーーーー!!!」と大爆笑する姉と、「あれやだー」と心配する母。

慌てながら店長は自分にかかったカプチーノをハンカチで拭き、母と姉がすぐに、テーブルにこぼれたカプチーノを、ティッシュで拭いてくれます。

そして拭きながら姉が言いました。

 

姉:「フタがちゃんとはまってなかったんだね(笑) アッハハハ!」

店長:「あ、あれ? でもさっきまでちゃんと飲めてたのに……」

母:「そうだね、普通に飲んでたよね? おかしいね」

姉:「……あ! 

   アタシ、さっきフタ開けて中見たね。 

   アッハハハ! アタシだ! ハハハーー!」

 

そう。

カプチーノとラテとミストコーヒーの違いを話している最中、姉は店長のカップのフタを開けて、中身を確認していたのです。

その時、フタをきちんと閉めなかったために、店長がそのまま飲んでカプチーノをぶちまけたのだ。

姉がやったことなのに、姉、気付くの、遅くない?

しかも、自分が犯人だと判明した後も、相変わらず愉快そうに笑い続ける罪悪感の薄い姉。

 

「それ、シミになるから濡らして拭いたほうがいいよ」

 

母に言われて、ひとまずトイレに向かう店長。

旅の初っ端から衣装にシミかー、と思いながら洗面所で服を拭き、すぐに母と姉が待つテラス席に戻りました。

こぼしたとはいえカプチーノはまだだいぶ残っていて、続けて飲もうとしたところ、カップの口元にこぼし汚れを発見。

テーブルには、さきほど母たちが拭いたティッシュが何枚かあり、とっさにそのうちのカプチーノ色のついていない1枚を取って、カップの口元を丁寧に拭いた店長。

そして、今度はしっかりフタが閉まっていることを確認し、おもむろにカプチーノを一口。

うん、美味しい。

 

すると、じっとその様子を隣で見ていた姉が言いました。

 

「そのティッシュ、今私が鼻かんだやつ」

 

……。

遅いよ!!

もっと早く言うタイミングあったよね?

わざとなのか?

わざとなの?

わざとかも……。

 

いろいろ遅めで、呑気でおっとり、そして面倒見のよい姉だとずっと思っていましたが、近ごろ、実は妹をいじめる策略なのではないかと疑い始めた店長です。

 

 

author:中寿美, category:店長のひとりごと, 09:43
-, -, - -
いわきへの旅

両親・姉と、ハワイへ行ってきました。

嘘です。

ハワイといっても、いわき市にある「スパリゾート ハワイアンズ」。昔で言う、「常磐ハワイアンセンター」です。

昭和の香り漂う巨大なこの施設は、全館南国を思わせる暖かさで、水着姿の利用客があらゆる場所で行き交っているので、ハワイだと思って過ごせばきっとハワイ。

 

プールもレストランもショー会場も、とにかく小さなお子様連れのファミリーで溢れんばかり。

可愛いチビッコに目を細める孫のいない両親には、本当に申し訳ない気持ちになるけれども、よく考えてみたら、こちらだって一応親子連れ。「ファミリー」には違いない。

ただ、幹事は姉だから、「子連れ」ではなく「親連れ」です。

 

70代の両親と40代の娘達は、2日間ずっとお揃いのムームーを着用し、南国の音楽を聴きながらトドのように並んで寝そべって、極上マッサージを受けました。

夜にはプールサイドでトロピカルドリンクを飲みながら、きらびやかなフラダンスショーを堪能。

映画『フラガール』の蒼井優を思わせる、素敵なダンサーのお姉さん。憧れるわあ。店長よりもずっと年下だけど。

 

巨大プール施設が自慢のハワイアンズで、店長達高齢者御一行はプールには入りません。

だって店長は競泳水着しか持っていないし、競泳水着でガンガン泳ぐ人も場所も皆無。

姉は、「私、今はとても水着になれる体型じゃない」とのこと。ああ、それは店長も!

いかにも『今=たった今この瞬間一時的に無理』という言い方だけれども、その『今』ってもう何年も続いています。そしてこれから先も続きそう。

ウォータースライダーには心惹かれながらも、さすがにアラフィフが子供も伴わずにスライダーを大喜びで降りる勇気は無し。

大人になるって、いろいろ不便です。

 

 

そして、いわき市と言えば、アキコさん(2011年4月5月のブログ参照)。

震災後、中寿美に一時避難していたアキコさんのお宅を5年ぶりに、初めて両親・姉を連れて訪問です。

ちょうど桜が見頃の時期で、アキコさんのお宅へ向かう道中、のどかな田園風景と見事な桜を楽しめました。

そんな美しい景色の中、ときおりすれ違う何台もの除染汚染土壌運搬トラック。

忘れてはならない、今も続く原発事故の影響。

 

アキコさん宅の庭の木蓮が満開。

 

P1013969.JPGP1013970.JPG

P1013944.JPGP1013943.JPG

 

細やかで優しいアキコさんの手料理をいただいた後、アキコさんが植えた桜たちを眺めに、近くの「いわきの里 鬼ヶ城」へ向かいます。

標高が高い鬼ヶ城では、桜はまだわずかに開花した程度でしたが、それでも、なだらかな傾斜地に広がる圧倒的な桜の林は壮観。

 

P1013961.JPG

P1013947.JPGP1013951.JPG

P1013953.JPG

 

桜を植えて普及に努めるだけでなく、枝払いや看板の建て替え等、引き続き管理も続けているアキコさん。

名ガイドです。

 

アスファルトに、珈琲豆の模様?

P1013960.JPG

と思ったら、イノシシの足跡です。

綺麗に道路を横断しましたね。

P1013958.JPG

 

 

ハワイアンズとアキコさん宅訪問以外は、往復約800キロをほとんど高速道を移動している、という2日間の親子4人旅でしたが、お天気にも恵まれ、とても楽しかったです。

ドライバーは姉と店長で担当のはずが、どうにも年寄り扱いされたくない喜寿を迎える父が、最後の最後でキーをもぎ取り、ラスト100キロほどを担当。

上越で刺身を買うためにスピードを上げる父を心配しながら、助手席で今度はどこへ行こうかな、と考える店長でした。

 

P1013963.JPG

 

author:中寿美, category:店長のひとりごと, 10:00
-, -, - -
仕事かゲームか

一昔前、スタバでパソコンを立ち上げているビジネスマンを見るたびに、

『なんか忙しそうで、仕事デキそう』

と思っていました。

スマホが普及した今、同じ状況でスマホだと、その逆に見えるのはなぜだろう。

 

疑問が浮かぶとすぐ姉に問う店長、さっそく聞いてみました。

 

姉:「当たり前じゃん。パソコン立ち上げてるのは仕事だろうけど、

   スマホいじってるのは、ゲームだよ」

店長:「いや、でも、パソコンだって、ゲームしてたのかもよ?」

姉:「いやいや、ゲームするためだけに、わざわざパソコンは持ち込まないでしょ」

店長:「そうだねー。でも、スマホいじってる人も、仕事かもしれないよ?」

姉:「仕事の可能性もあるけど、スマホはまずゲームだよね」

店長:「『パソコンなら仕事、スマホならゲーム』って印象なのは、どうして?」

姉:「さばける仕事量が違うよ。

   スマホは情報収集のツールとしては使えるけど、

   パソコンでできる仕事量とは比較にならない」

 

なるほど。おっしゃる通り。

でも、姉の明瞭な解説を聞いても、それでも店長、パソコンの人も実はゲームをしてたと思いたいのです。

だってその方が、ホッとするんだもん。

寸暇を惜しんで仕事をしているように見えて、実はゲームしてるっていう方が、なんだか安心するんです。

自分が、それほど忙しく仕事したくないからだなあ、きっと。

 

20代の頃勤めた職場で、怖くて有名な敏腕課長が壁を背にしたデスクで、ピリピリした雰囲気をまとってパソコンに向かっていたことを思い出します。

仕事がデキて、厳しくて、ナイスミドルのその課長の、後ろの鉢植えに水遣りをした時に見たんです。

眉間に皺を寄せた渋い表情の課長が、カチカチとマウスを動かしていたパソコンの画面は、「ソリティア」(トランプゲーム)でした。

課長、超真剣に、「ソリティア」してました。

 

そういうの、なんだかホッとする店長です。

 

 

 

 

author:中寿美, category:店長のひとりごと, 09:24
-, -, - -
生まれ変わったら妄想

浅田真央さんは、もし次の人生があるとしたら、フィギュアスケートはやらないそうです。

もう十分、今の人生でやり尽くしたから。

「食べることが好きだから、ケーキ屋さんとか、カフェとかをやりたい」そうです。

 

「『食べることが好き』でケーキ屋さん……小学生?」と思ったけれど、

カフェ、いいよいいよ! 楽しいよ!

じゃあ、店長は今の人生でカフェをやり尽くして、生まれ変わったらフィギュアスケーターになる! いや、「浅田真央」になる!

と妄想する真央ちゃんより20歳年上の店長の思考は、幼児レベル。

 

『生まれ変わったら』というタラレバ妄想、けっこう好きです。

アラフォーで出会った今の夫と出かけた時のこと。

20歳前後の若いカップルの初々しい様子を見て、店長は言いました。

 

「もし生まれ変わったら、今度はあのくらいの若い頃に知り合いたいね!」

 

すると彼は言いました。

 

「えー! 生まれ変わったら別の人と出会いたい。

 同じ相手じゃ、生まれ変わる意味ないじゃん」

 

……あーそうですかー。

 

だいたい、生まれ変わったところで、前世の記憶はないんだろうから、確かに意味ないです。

でも「もし生まれ変わったら……!」と強く願ったことは、なんとなく無意識に残って、次の人生に影響するんじゃないかな。

あっ!

じゃあもしかして、今世でカフェをやっている店長の前世は、実は浅田真央だったんじゃ?!

フィギュアスケートをやり尽くして、今度はカフェをやりたいと生まれ変わったのが、今の店長。

それで、カフェをやり尽くして、次はフィギュアスケーターだ! と思ってまた生まれ変わったのが、浅田真央で……。

そしたら、その浅田真央は、今度はあのプログラムの衣装のセンスをもうちょっとなんとかして……。そんでもって、コーチは……。振付師も……。

 

真央ちゃん引退を受けて、彼女の素晴らしい演技の数々を思い返しながら、まったくもって厚かましい低レベルのタラレバ妄想が暴走している店長です。

 

 

 

 

author:中寿美, category:店長のひとりごと, 08:30
-, -, - -
真央ちゃん

昨日は、風邪のため突然の休業となりまして、大変申し訳ありませんでした。

本日、無事営業しております。

 

昨日、風邪によりやむなく休業し、ベッドで驚くほど鮮やかな黄色い鼻水と格闘していると、電話が鳴りました。

出ると、フィギュアスケートオタクの友人です。

店長が電話に出るなり、「見た?! 見た?!」と友人。

 

店長:「えーと、何を?」

友人:「真央ちゃんの会見だよ!」

店長:「あ、いや……見てない。ああそうか、引退会見だったね。

   いや、実は今日、風邪ひいて店休んでるの」

友人:「あっ、そうなの? 大丈夫? そうかー、会見忘れるほど、重症なんだね」

 

っていうか、店やってたとしても、テレビは見られないぜ!

 

でも、浅田真央という人は、店長達フィギュアスケートファンにとっては、それほど大きな存在なのです。

彼女の引退を受けて、これほどまでにマスコミが大騒ぎすることを考えると、フィギュアスケートファンでない人達にとっても、かなりの存在感だったのだなあ、と思います。

 

ソチオリンピックの後にもブログに書いたけれど、店長は浅田真央のスケートが大好きです。

正直なところ、彼女が本当に生き生きと溌剌と滑り、安心して演技を見ることができたのは、2005-2006年のシーズンまででした。

グランプリファイナルで優勝し、鮮烈なシニアデビューを飾ったけれども、年齢制限でトリノオリンピックには出場できなかったあのシーズンまで。

それ以降の約10年間は、勝っても負けても苦しそうだったなあ。

にもかかわらず、店長は彼女の出た大会の演技を、1つも漏らさず見ました。見ずにはいられませんでした。

各シーズンの彼女のプログラム、ジャンプ構成、衣装まで、鮮明に覚えています。

「完璧主義」と言われて「ノーミス」にこだわったらしいけど、実際ノーミスの演技ってそんなにない。

ミスしても、もがいていても、見ていて辛くなっても、どうしてあんなに惹かれたんだろう。

 

引退会見で、「浅田真央さんにとってフィギュアスケートは何ですか?」という質問に、彼女は、「人生です」と答えました。

そうだ、店長があれほどまでに彼女の演技に惹かれるのは、自らの人生と重ねてしまうからなんだ。

ホント、この10年、彼女の演技がどれだけ支えになったことか。

オープン当初のヒマ地獄を、YouTubeで彼女の演技を見ることで過ごした時期もありました。

抜け殻になった時期も、彼女の出る試合だけは見ていました。

 

金メダルを取って、最高の演技をして、最高潮の時にパッと引退するのも一つの人生。

だけど、ピークを過ぎてボロボロになるまでやりきって、惨めな思いもさんざんして、それでも「やれるところまでやりきった」という思いで終えるのも、また素晴らしい人生。

そもそも人生って、ピークで終わりには、だいたいならないわけで。

 

スケート選手としての人生は終わるけれども、真央ちゃんの人生はまだまだ続きます。

できれば政治家になったりしないで、「食べる方の焼肉」でも食べて、素敵な人生を歩まれることを祈ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

author:中寿美, category:店長のひとりごと, 10:28
-, -, - -
湯船の話

週末だけの営業になる1〜3月の冬季の、店長の楽しみの一つに、温泉があります。

長野は日帰り温泉が数多くあるので、たびたび利用しています。

 

休日のある日、いつものように、1人で露天風呂にぽ〜っと浸かり、「いいお天気だなあ……」とほっこりしていると、隣の湯船でおしゃべりしている70代くらいのご婦人2人の会話が聞こえてきました。

 

ご婦人A:「本当に良いお天気で」

ご婦人B:「ほんと。ありがたいねえ」

ご婦人A:「今朝は箒で掃くくらいの雪だったけど、晴れてよかった」

ご婦人B:「ほんとに。冷えたけど、晴れて暖かいと、ありがたいよねえ」

 

お天気にさえも「ありがたい」と口にするご婦人達に、「いい人達だなあ」とじんわりくる店長。

そしてご婦人方の話題は、観光旅行の話になります。

 

ご婦人B:「今度、山梨に苺狩りに行くの」

ご婦人A:「ああ、いいねえ。苺、今美味しいもんねえ」

ご婦人B:「友達が誘ってくれるから、出かけられるの」

ご婦人A:「嬉しいよねえ。この年になると、友達が一番大事だよねえ」

ご婦人B:「本当に。誘ってくれる人がいなくなったら、寂しくていられないよ」

ご婦人A:「そうそう。じっと家にいたって、仕方ないし」

ご婦人B:「友達、ありがたいねえ」

ご婦人A:「ありがたいねえ」

 

ずっと聞いている店長、「うーん、ホント、その通り……」と激しく同意。

 

ご婦人B:「あとね、山梨はワインもあるでしょう?

     うちの嫁がね、ワインが好きだから、買ってきてあげようと思って」

ご婦人A:「それはいいねえ。ワインは美味しいようだねえ」

ご婦人B:「ビールはね、私40代の頃、夏の暑い日に飲んだ1杯が忘れられない。

      こんなに美味しいものがあるのか、と思った。

      あれっきり、飲んでないけど」

ご婦人A:「私も20代の頃、日本酒を熱燗で飲んで。

      日本酒ってその場では平気なんだけど、後から回るのよね。

      家に帰る頃には記憶がなくなっちゃったりしてね(笑)。

      でも飲んだのはその時くらいだなあ」

 

そうかあ。この世代の女性は、下戸でなくても日常的にお酒なんて飲まないんだなあ。

世代の違いもあるかもしれないけれど、きっと家族のために働いて、自分のためにお酒を楽しむどころじゃなかったんだろうなあ。

自分のことなんか、いつも後回しだったのかなあ。

そして今、友人達と出かけることを楽しみに、のんびり温泉で語らっている。

いろんなことに「ありがたい」と言いながら。

 

ご婦人A:「こうやって温泉入りに来られるのも、ありがたいね」

ご婦人B:「ほんと。お風呂に入りに出かけるのも、大事よ」

 

好きな仕事を選び、遊びもお酒も存分に楽しみ、自分中心でこの年まで生きてきてしまった店長は、猛省して湯船に沈みます。

 

ご婦人A:「それじゃあ、ね。お先に失礼します。どうも〜」

ご婦人B:「ええ、どうも。またお会いしましょう」

 

あれ?

てっきり友人同士かと思っていたご婦人方、どうやらまったくの他人の様子。

知らない人とも気軽におしゃべりできる気さくなご婦人方は、友達に恵まれるのも当然か。

 

この世代の人達に、自分たちは一生懸命育ててもらったんだなあ。

この人たちのおかげで、今の自分があるんだなあ。

湯船の女性達に実家の母を重ねて、「ありがとうございます」と心でつぶやく店長でした。

 

 

author:中寿美, category:店長のひとりごと, 09:27
-, -, - -
最後の晩餐

『明日世界が終わるとしたら、今夜、最後の晩餐で何を食べるか?』

 

というテーマ、時々友人たちと話します。

 

「何を食べるか」よりも「誰と食べるか」なんじゃないかとか、

「世界が終わるなら、みんながその晩に大切な食事をするだろうから、飲食店はやってないだろう」とか、

もう本当にいろんな話になるのですが、店長がいつも「最後の晩餐」で思い浮かべるのは、実家の母の作った「鶏の唐揚げ」と、亡くなった祖母の作った「コロッケ」です。

店長が、揚げ物が大好きということもあるのですが、母の「唐揚げ」と祖母の「コロッケ」はもう、最強なんです。

もちろん、母はもっと凝った美味しい繊細な料理を作るし、祖母のコロッケよりも店長自身が作るコロッケの方が、正直なところ味も形も正統派です。

だけど、自分が「最後の晩餐」で食べたいのは、なぜか母の「唐揚げ」と祖母の「コロッケ」なんです。

 

一応、店長、東京暮らし時代には、身に余る美食を頂く機会を多々得ましたが、だけどやっぱり最後の晩餐は「唐揚げ」と「コロッケ」。

グルメとか、一流の味とか、そういうの、思い出の素人の手料理には勝てません。

 

そして、食後には、西山珈琲さんの豆で淹れた珈琲。

これに限ります。

 

あ、だけど、皆様も、明日世界が終わるとしたら、中寿美珈琲ぜひとも飲みたいですよね?

店長が淹れた、それはそれは美味しい珈琲。

そうですよね、わかります。

では、明日世界が終わるとしたら、中寿美、営業時間一杯、営業します。午後6時まで。

そして、皆様に珈琲を、心を込めてお淹れします。

その後、みんなそれぞれの「最後の晩餐」を楽しみましょう。

 

誠に勝手な話だけれど、どこか広い会場に、できれば家族親戚友人みんなで集まって、ワイワイ過ごせたらいいなあ。

そして、店長が淹れた珈琲を、みんなにふるまえるといいなあ。

祖母はもう他界したから、祖母のコロッケはないか。

しょうがないなあ、じゃあ、世界が終わったあと、あの世でおばあちゃんに作ってもらおう。

おや? そう考えると、なんだか世界の終りも楽しそう。

 

 

だけど、「最後の晩餐」って、いつやってくるか、わかりません。

毎日が、大切な一日です。

 

というわけで、明日もお店で美味しい珈琲を用意して、お待ちしております♪

 

 

author:中寿美, category:店長のひとりごと, 08:24
-, -, - -
ここ2年の変化

2年に1回、人間ドックを受けています。

先日、これまでの過去3回分の検査データを見比べてみました。

若い頃にはオールA判定だったのに、40代も半ばを過ぎると、さすがにランクを落とす項目が増えます。

でもそれはさておき、ここ2年で、驚くべき変化が起こっていました。

今年だけ、目に見えて数値が変動している項目があったのです。

それは、体脂肪率と腹囲。

 

身長・体重は、4年前、2年前、今年で、ほぼ変わりません。

というか身長・体重は、10代後半の頃とも変わらないんです(でも各所のサイズは全然違うのが悲しいところ)。

2年前と今年は、身長・体重どちらも小数点以下までピッタリ同じです。

 

それなのに今年だけは、4年前・2年前より体脂肪率が3%減り、腹囲にいたっては7センチも減っていたんです!

すすすす凄いですよね?

体重が全く変わらないのに、体脂肪と腹囲が減ったなんて。

 

それで、2年前までと現在で、「何か日常生活で変わったことがあるだろうか?」と考えてみたのです。

思い当たるのは、ヨガだけ!

以前から単発のヨガイベントには参加していましたが、1年半前から定期的にヨガを始めたのです。

そのペースは週1回ではありますが、この1年半、ずっと続けてきました。

それ以外は、特に運動もしていないし、食生活も変わらず。

 

恐るべし、ヨガ。クミコ先生、ありがとう。

1年半続けているわりに、店長のヨガのポーズは相変わらず無様で、おまけにしゃべくってばかりばかりの「雑談ヨガ」ですが、なんだか体と心に効いているみたい。

ヨガで体を動かすことで、自分の体の調子がわかるのも、とってもいいと思うんです。

 

いつもやりながら、「あっちが痛い」「ここも痛い」なんて言っているけれど、寒さも少し緩んできたことですし、引き続き、がんばろうと思う春のはじめです。

 

 

 

 

author:中寿美, category:店長のひとりごと, 17:30
-, -, - -