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カモ

一週間ほど前、夫が裏庭の草刈りをしていた時のこと。

突然、草刈り機のエンジン音がストップして、

 

「あれ〜? なんだ〜? アイツ」

 

という夫の声が聞こえてきました。

なになに? と思って店長が近づくと、少し離れた場所に、1羽のカモ(♀)の姿が。

カモ?

カモって、水辺にいる鳥ですよね。

中寿美付近には池も川もなく、一番近くても1キロ以上離れています。

これまで、庭でキジバトやカケスは見たことはあっても、カモを見たことはありませんでした。

 

でも、あれは明らかにカモ。

そしてそのカモは、こちらの様子を窺うように距離を取って、その場をウロウロしたまま逃げません。

危ないので、仕方なく夫は手で草刈りを続けました。

するとほどなく、「あっ! やっぱり! 巣があった!」と声を上げる夫。

藪の中の地面に、10個ほどの卵が入った巣が発見されたのです。

 

「ハイ、裏庭、立ち入り禁止!」ということで、犬の散歩で通る隣に住む姉夫婦にも伝えて、草刈り作業も即終了です。

店長、カモや巣の写真を撮りたかったのですが、「刺激するからダメ」と夫に言われて諦めました。

そして、巣の周辺を草刈りしたために、丸見えではないものの、巣がかなり無防備な状態になってしまったのが心配です。

案の定、翌朝義兄が駆け込んできました。

 

「今、カラスが巣の辺りをガサガサやってて、

 慌てて『コラッ!』って怒鳴ったらとりあえずカラスは逃げたんだけど、

 心配だからカラス除けに巣の近くにCDぶら下げといた」

 

とのこと。

ありがとう!

でも、親ガモの姿が見えなかったというので、店長、どうしても心配で、その日の夕方、近くまで行って覗いてみました。

すると、キラキラ光ってぶら下がるCDのすぐそばの藪から、ガサッと出てくる親ガモを発見。

(ああよかった。ちゃんと戻ってきたんだね!)

と安心したのも束の間、その晩からはものすごい豪雨。

土砂災害警報まで発令されるほどの豪雨が、中寿美周辺は連日続いていました。

ものすごい雨音を聞きながら、その強い雨を浴びながらじっと抱卵している親ガモを、どうしても思い浮かべてしまう店長。

 

草刈り機で刈られる危機を乗り越え、カラスの襲来を逃れ、この豪雨の中を耐え抜いて抱卵し、めでたくヒナが孵化したとしても、遠く離れた水辺に森を抜けてヒナたちを連れて行くのも前途多難。

カラス以外にも、キツネにタヌキにイタチにトンビに、天敵はたくさんいるし、自動車だって走ってる。

もう、なんか、心配しきれないよ!

 

そんな話をしながら、夫と中寿美店内にて朝食を食べていた今朝。

1羽のカラスが、低空飛行して中寿美駐車場を横切っていくのが見えました。

ん?

そのカラス、くちばしに白くて丸いものをくわえている!

 

我々は慌てて裏庭に走りました。

すると、今まさに別のカラスが2羽、カモの巣の辺りから飛び立っていくところ。

そのくちばしには、やはり卵がくわえられていました。

巣を確認すると、卵はすでに1つ残らず無くなっています。

雨に濡れて割れた、時間が経ったと思われる殻もありました。

親ガモの姿はありません。

 

絶句する我々夫婦。

そして食卓に戻ると夫が言いました。

 

夫:「カラス、朝食に卵1つずつ食べてんだな」

店長:「……。うちと一緒だね……」

 

残念だけれど、カラスだって同じ生き物。

自分たちが食べる分だけ、自分たちの力で捕っているんだから。

それに比べて人間は……。

人間が一番だめカモ。

 

 

豪雨の中のcafé中寿美

 

 

義兄の作ったカラス除け。

 

夫:「CD、実はカモも嫌がって出てったんじゃ……?

  いや、でもオレが草刈ったのが一番いけないな……」

店長:「こんなところに営巣したカモがいけないんだよ。

  おっと、こんなところに住んでる人間がいけないか」

 

慰め合う罪深き人間たちでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

author:中寿美, category:動物, 17:28
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