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お店冥利に尽きること

一人で店をやっていると、大変なこともいろいろありますが、「お店やってて良かったなあ」と思うこともたびたびあります。

もちろん、たくさんお客様が訪れてくださった時もそうですが、お店冥利に尽きるのは、必ずしも繁盛した時だけではありません。

 

「本日のお客様、今のところただ1人」という、少なからず中寿美を襲う危機的状況のある日の夕方4時過ぎ。

ご近所のMさんがご来店されました。

 

Mさん:「今、前を通りかかったら、

     車が1台も停まってなかったから、来ちゃったーにっこり

店長:「あああああありがとうございますぅーkyu

 

そんな優しいMさんと、しばらくおしゃべりしていると、たまたま別のご近所様もご来店。

「あらどうもー」「ご一緒していい?」という感じで加わり、さらにまた1人、そしてまた1人という感じで、あっという間に同じテーブルに顔見知り同士の男女4名のお客様が集合。

こういう、「待ち合わせたわけではなく、偶然居合わせて会話が弾む」という光景を目の当たりにするのも、人が集う場所になれた気がして、「お店やってて良かった」と思う場面のひとつです。

 

また別のある日。

スラッとした背の高い素敵な女性が、お一人でいらっしゃいました。

初めてご来店の方ですが、見覚えがある……。

すぐに、20代の頃働いていた職場の、同じ部局内にいたTさんだと思い出しました。

当時、書類の受け渡し時に挨拶を交わす程度だったのですが、Tさんはいつも姿勢よく、優しい笑顔で感じが良くて、書類を持って行くたびに、とっても良い気分になっていた店長。

もう20年近く前のことですが、驚いたことにTさん、まったく当時と変わらず綺麗で、全然年を取っていないのです。

だからすぐにあの時同じ部局にいたTさんだと確信した店長は、恐る恐る尋ねました。

 

「あの、以前○○にお勤めではなかったですか?」

 

するとTさんは、「ええ、はい!」と驚いてこちらを見つめます。

一方、店長はそれなりにトシを重ねた風貌のため、即座に「○○課にいた、当時○○という名前でした」と名乗りました。

すると、すぐに「ああっ! えっ? こちらのお店をやってるんですか?!」と驚くTさん。

 

こんなふうに、店長の店と知らずに、偶然昔の知り合いが訪れてくださるというのも、「お店やってて良かった」と思うケースです。

もちろん、知ってて訪れてくださるのも嬉しいのですが、また別の感慨深さがあります。

長野は小さな街なので、これまでもそんな『知人が偶然ご来店』ということは何回かあるのですが、やっぱり嬉しいです。

 

「お店冥利に尽きる」こと、これだけに限らずいろいろあります。

いつもの常連様が、いつものように来てくださることも、

ブログを読んで遠方から来てくださるお客様も、

お一人様がゆっくりと読書してお一人様を満喫していかれる様子も、

お一人様だった方が幸せそうに素敵なパートナーを連れて来たり、

さらにはお子さんも生まれて家族が増えていくのを眺めることも、

挙げ出したらきりがないけれども、みんな「お店やっててよかった!」と思える瞬間です。

 

皆様、いつもありがとうございます。

できるだけ長く続けて、いろんな方々の人生の片隅に、こっそり登場する小さなお店になりたいなあと願う店長です。

author:中寿美, category:店長のひとりごと, 08:18
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