犬は悪くないんです
- 2017.08.17 Thursday
- 09:14
あるお客様が言いました。
「私は最近、犬が嫌いになったんです」。
どうも以前は別に嫌いじゃなかったらしい。
店長が、「何かあったんですか?」と尋ねると、その方は言いました。
「実は、ある家族が犬を飼っていまして。
その家の犬が、えらく私をバカにするんです。
で、犬と言うのは、飼われている家族の心の内を代弁する。
犬の態度が私をバカにしているということは、つまり、その家族が私をバカにしてるということです」
あ〜、なるほど(笑)。
それ、わかります。たしかに犬ってそうです。
隣に住む姉夫婦の飼い犬「ぎん」は、店長のことを完全にバカにしている。
店長が毎日散歩に連れて行って、ご飯をあげて、世話をしているのに。
会う機会が圧倒的に少ない店長の夫や、実家の両親よりも、店長を下に見ている。
すなわち、「家族の中で店長が一番下っ端」という判断に他なりません。
まあ、でも実際、その通りなんですけど。
だから、犬が悪いわけじゃないんです。
飼い主家族の判断を遵守する犬に、罪はないのです。
というわけで、そのお客様が犬を嫌いになるのは間違いで、
自分をバカにしているであろうその飼い主家族を嫌いになればいいと思うんです。
でも、人間社会は複雑です。
バカにされても嫌われても、お付き合いしなくちゃならない場合もありますよね。
知らなくてもいい飼い主一家の自分への本当の気持ちを、犬がその習性ゆえに伝えてしまうところに、そのお客様の「余計なこと教えやがって。犬、嫌い」という感情が生まれたのかもしれません。
店長は、ぎんにバカにされても、知人の飼い犬にバカにされても、犬も人も嫌いになりません。
全然ノープロブレム。
一番下っ端でウザがられてバカにされるのも、なかなかいいものですよ。
店長:「ぎん、こっち向いて!」
ぎん:「うるさい! カメラ嫌いなのよ!」
店長:「あ〜、カワイイね〜、ぎん、こっち向いて!」
ぎん:「イヤだって言ってるじゃないっ! 邪魔よ」
店長:「ホラ、こっち向いて」
ぎん:「しつこい!」
店長:「そうそう! いいショット撮れた〜♪」
ぎん:「ホント、店長ってバカだわ……」
- 生き物
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