いよいよ、アキコさんとの生活も最後の日となりました。
4月21日に、約500キロの距離をいわき市から車でやってきたアキコさん。
5月22日朝、いったんいわき市に戻り、それから6月に出産を控えたロシアに暮らす娘さんの所へ出発します。
約1ヶ月前、一度も会ったことのなかったアキコさんに、一時避難のお願いの電話を受け、何か力になれればと思って始まった今回の2人暮らし。
当初は、自分が誰かの力になれる、助けてあげられるという、ちょっぴりいい気分になっていた店長。
実際は、アキコさんに助けられることばかりで、恥ずかしくなりました。
アキコさんとの毎日は本当に楽しくて、アキコさんも楽しそうにしてくれるから、被災地から避難してきているということを、つい忘れてしまう店長でした。
でも、原発の問題は解決されないままで、アキコさんは、恐らくいろんな不安や悩みを抱えて、いわき市に帰っていくのです。
それでも、
「私は一番幸せな避難者だ」
と言っては、店長を喜ばせてくれました。
店長こそ、一番幸せな避難者受け入れ先です。
そして、中寿美をとりまくご近所の方々、お客様の皆さんが、本当に暖かくアキコさんを迎え、支えてくださいました。
食事に招いてくれたり、差し入れやおみやげをくださったり。
山菜採りやお花見、陶芸の窯見学などに、アキコさんを誘って連れ出してくださいました。
アキコさんは、もうずっと前から中寿美で暮らしていたかのようです。
毎日スケジュールいっぱいの大忙しでした。
「ただいま」と言うと、「おかえりー」と言い合う、つかの間の日々も終わりです。
寂しいです
でも、素晴らしい1ヶ月を、どうもありがとう。
ただ一つ、どうしても気になるのは、アキコさんがすっかり綺麗に草取りしてくれた中寿美テラス、いまだかつてない美しさですが、今後店長一人でどれだけこれを保てるか……。
アキコさーん、ぜひまた来てね