梅雨入り

  • 2011.05.29 Sunday
  • 08:02

5月27日に、飯綱高原も梅雨入りしたようです。早い!
今年の5月は、ひんやりした日が多かったけれど、月末には梅雨入りしてしまいました。

雨が降ると、緑がぐんぐん濃くなります。
雑草もぐんぐん伸びてきます。
テラスの雑草が気になります……。気になるなら取れやー、というつっこみが、ご近所さん達から入りそうです。


この季節になると、あるお客様の言葉を思い出します。
雨の日に来店し、珈琲を飲みながら窓の外を眺めて言いました。

「緑の海の底に沈んでいるみたいじゃない?」

その美しいご婦人は、バックの緑の風景と一緒になって、まるで絵のようでした。



緑の海の底のcafe中寿美で、皆様をお待ちしております。



  • 2011.05.25 Wednesday
  • 10:37

1ヶ月滞在していたアキコさんが帰ってしまって、すっかりボンヤリしてしまう店長。

朝起きても、隣にアキコさんはいません。
1人での食事はあっという間に終わります。
いろんなことを、すっかりアキコさんにお任せ状態でお世話になっていた1ヶ月。一人に戻ってやることは増えたはずなのに、ボーッとする時間がやたらに多いのです。

アキコさんが飯綱を発つ朝まで、アキコさんと店長は、改まって二人でお別れの挨拶をしませんでした。
そんなことをしたら、店長は号泣するに決まっています。それでなくても、数日前から「もうすぐお別れ」と思うだけで密かに涙していました。
いよいよ出発、という頃に、ご近所の皆さんがお見送りに集まってくださいました。
他のみんなもいてくれたおかげで、店長は普段と変わらずに見送ることができました。

でも、アキコさんが車に乗り込んでしまったあたりから、涙があふれてきました。
今生の別れでもないのに、涙はなかなか止まりません。
「ウルルン滞在記」とか、「田舎へ泊まろう」で出演者が流す涙はホンモノなんだなあ。
またアキコさんが、いつもその辺に出かけてくるのと変わらない笑顔で、「ちょっと行ってきます」風に去っていくのが、余計に涙をあおりました。
店長、涙をぬぐいながら、「そうだよなあ、アキコさん、初孫が生まれる娘のもとへ、すぐにロシアへ向かうんだもんなあ、……」と、走り去るアキコさんの車を見つめました。

でも、しばらくして道中のアキコさんからメールが届きました。
「ちゃんと挨拶しなくてごめんね。ありがとう、と言うと、泣けてきて運転ができなくなる。本当にありがとう」という内容でした。
その後も、何度も途中のSAの休憩のたびに、メールをくださいました。
店長、その度に涙、涙……。
お客様がいるのに、隠れて泣いては目を赤くしていました。

店長、鮭の遡上シーンの映像を見ただけでも泣いてしまう涙もろさ。
でも、泣くのは悲しいからではありません。
アキコさんと過ごした1ヶ月間、その日々を思い出し、そのすばらしさに感謝する涙なのです。
鮭の遡上シーンだって、鮭が可哀想で泣くのではありません。命をかけて子孫を残そうと、ボロボロになって川を上る、そのひたむきさに感動する涙なのです。

アキコさんだけでなく、誰とでもいつかは必ずお別れする日が来ます。
誰に対しても同じように、出会えたこと、人生の一瞬を共有できたこと、わかりあえたことを、感謝する涙を流せるように生きて行けたらいいな、と思います。










アキコさん、帰る

  • 2011.05.21 Saturday
  • 11:09
いよいよ、アキコさんとの生活も最後の日となりました。
4月21日に、約500キロの距離をいわき市から車でやってきたアキコさん。
5月22日朝、いったんいわき市に戻り、それから6月に出産を控えたロシアに暮らす娘さんの所へ出発します。

約1ヶ月前、一度も会ったことのなかったアキコさんに、一時避難のお願いの電話を受け、何か力になれればと思って始まった今回の2人暮らし。
当初は、自分が誰かの力になれる、助けてあげられるという、ちょっぴりいい気分になっていた店長。
実際は、アキコさんに助けられることばかりで、恥ずかしくなりました。

アキコさんとの毎日は本当に楽しくて、アキコさんも楽しそうにしてくれるから、被災地から避難してきているということを、つい忘れてしまう店長でした。
でも、原発の問題は解決されないままで、アキコさんは、恐らくいろんな不安や悩みを抱えて、いわき市に帰っていくのです。
それでも、
「私は一番幸せな避難者だ」
と言っては、店長を喜ばせてくれました。
店長こそ、一番幸せな避難者受け入れ先です。

そして、中寿美をとりまくご近所の方々、お客様の皆さんが、本当に暖かくアキコさんを迎え、支えてくださいました。
食事に招いてくれたり、差し入れやおみやげをくださったり。
山菜採りやお花見、陶芸の窯見学などに、アキコさんを誘って連れ出してくださいました。
アキコさんは、もうずっと前から中寿美で暮らしていたかのようです。
毎日スケジュールいっぱいの大忙しでした。

「ただいま」と言うと、「おかえりー」と言い合う、つかの間の日々も終わりです。
寂しいです
でも、素晴らしい1ヶ月を、どうもありがとう。

ただ一つ、どうしても気になるのは、アキコさんがすっかり綺麗に草取りしてくれた中寿美テラス、いまだかつてない美しさですが、今後店長一人でどれだけこれを保てるか……。
アキコさーん、ぜひまた来てね



アキコさんを囲む会

  • 2011.05.20 Friday
  • 11:29

いわき市から一時避難中のアキコさんとの暮らしも、あと2日です。

昨夜は、cafe中寿美オープン来、大変お世話になっている地元のグループ「山人の会」主催の、アキコさんを囲む会がありました。
総勢24名。



先月、アキコさんが飯綱に来てすぐ、あっという間にご近所にその情報が伝わりました。
「東北から避難してきた人がいる」ということで、皆さん何か力になれないかと考えてくださったんです。
「山人の会」の皆さんが、お寿司や飲み物、手作りのお漬け物、山菜料理、お菓子などを持ち寄り、ご馳走してくださいました。
なぜか店長も便乗して、ご馳走になることに。

震災当日の地震の様子、いわき市の状況、アキコさんの娘さんがいるロシアの話、地域での助け合いや災害時の備えなど、話題は尽きません。

歌が大好きな「山人の会」。
会長さんの伴奏に合わせて、「北国の春」に始まり、「ふるさと」と続き、最後はなんとアキコさんが、「福島県 県民の歌」を披露してくださいました。
アキコさん、とっても綺麗な歌声です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 「福島県 県民の歌」   作詞:吉田 武  作曲:星 和男

 シャクナゲ匂う やまなみに
 呼びかけよう 若い理想をかざして
 明日の夢が 果てなく伸びる
 明るいふるさと 福島をつくろう
 緑光る この空
 いつまでも ああ 福島県
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


……今、痛いほどしみる詩です。

最後に、アキコさんが、

「中寿美のふみこさん(店長)は、私の娘と同い年です。
ですから、皆さん、どうか娘の中寿美さんをどうぞよろしくお願いします」

とご挨拶された時には、もう店長、涙が出てしまって困りました。
ただでさえ、アキコさんとの生活もあとわずかと思うだけで泣けてきてしまうのに。

山人の会の皆さん、どうもありがとうございました。
アキコさん、あと少しですが楽しみましょう。

中寿美のコシアブラ

  • 2011.05.19 Thursday
  • 11:05
中寿美庭のコシアブラ。
採り時になりました!



昨年、店長の父親が草刈りの際、豪快に切ってしまったコシアブラ。
この木の根元は一番太い幹がバッサリ切られています。
ウルシかぶれがひどい父は、ウルシが憎いあまりに何でもかんでも切りまくり、ご近所さんが植えてくれた草花も容赦なく伐採。
教えておかなかった店長がいけないのですが……。

アキコさんが来てすぐに、「あんな立派なコシアブラ、切っちゃってあるよー!」
と、切なそうに教えてくれました。
店長、「あ、アレ、コシアブラ?」というボンクラぶり。
アキコさんは、他にも裏庭の藪の中にあったコシアブラの木を何本か集めて一カ所に植え直し、二度と父に切られないよう、白樺の枝で地面に縁取りをして、目印までつけてくれました。
先日訪れた父には、ちゃんと現地確認の上、伝達済みです。

そのコシアブラが今、食べ頃を迎え、毎日ちょっとずつ採ってはいただいています。
天ぷらしか知らなかった店長ですが、アキコさんがエゴマ味噌和えを教えてくれました。
さっと茹でたコシアブラを、すったエゴマと味噌、醤油、砂糖で和えるのです。これが、とっても美味しい。
天ぷらだとあまりたくさん食べられませんが、これならたくさんいただけて、コシアブラの風味もしっかり味わえる。
茹でたコシアブラは冷凍して保存することも出来ます。
というわけで、今後は大量コシアブラ、ウェルカムです。


飯綱山登山

  • 2011.05.17 Tuesday
  • 21:17

中寿美定休日の月曜、飯綱山登山に行きました。

一時避難で滞在中のアキコさんと、ご近所の友人達と、4人で出かけました。
友人のうち一人は午後から出勤予定で、スタートは朝5時です。
朝5時!
出勤前に登山!
なんかおかしい!

雨女の店長のせいで、これまでこの登山、雨天のために2回流れていました。
今回雨だったら、どれだけ責められるかとヒヤヒヤしていましたが、めでたくこの日は晴れ。
晴れ女のアキコさん、ありがとう〜。

おかげで、北アルプスまで美しく眺めることができました。
午後にはガスってきたので、朝5時出発、正解かも。



遠く北アルプスと、戸隠連峰と、みんなが暮らす飯綱高原を眺めれば、日々の疲れも山登りの疲れも吹っ飛びます。

途中休憩しながら、3時間弱かけてゆっくり登りました。
最年長のアキコさんを気遣って、ちょっと遅れると振り返ってみた店長ですが、いえいえ、アキコさん、登山道脇に生える植物、山菜に目移りしているのです。

「あれ、コシアブラね」
「あれはショウジョウバカマ。かわいいね」
「あれはカメノキ」
頂上近くにあったフキノトウをカメラで撮影しながら、「天ぷらにできそうね」(でも採りません)。

店長なんて登りで周囲を見回す余裕なんてありません。ひたすら足下を見つめて一歩を踏み出す場所を選んでいました。

頂上で、おにぎりを食べたり、記念撮影をしたり、景色を眺めたり、小一時間過ごしてしまいましたが、下りもゆっくり、景色や植物を眺めながらです。

店長、飯綱山には一昨年に一度登っていますが、今回の方が疲れませんでした。
年は取りましたが、だいぶ体力がついたということでしょうか?
4人でずっとワイワイ話しながら歩いていたせいかもしれません。息は上がってもしゃべりっぱなし、笑いっぱなしでした。

いつもより高い視点で遠くの山を眺めたり、自分たちが暮らす場所を見下ろしたりしていると、いろんな悩みもちょっとだけ小さく思えたりする不思議。
近くに、こんなに楽しめる自然があることを、幸せに感じました。

新緑の飯綱高原

  • 2011.05.13 Friday
  • 12:00

中寿美テラスのシラネアオイが咲きました。



ご近所のYさんからいただいて、昨年植えたものです。
植物は(も?)まったく弱い店長ですが、中寿美のテラスはご近所さんやお客様からいただいた草花で充実しています。
さらに、いわき市から一時避難中のアキコさんが、テラスの草取りをみっちりやってくださいました。
中寿美テラス、今までで一番綺麗になっている?

テラス前には、ちょうど一年前、Yさんの庭から引っこ抜いて軽トラで運んで植えてもらったヤマボウシ。



この1年、Yさんはときおり肥料をもって様子見に来てくださいました。
ちゃんと根付いてくれるかどうか、祈るように見守っていましたが、昨年花も実も付け、今年も無事に芽吹いています。

たくさんの方々にごやっかいになりながら、cafe中寿美は今年も緑の季節を迎えることができました

雨に咲く

  • 2011.05.10 Tuesday
  • 09:44

cafe中寿美駐車場の角にある大山桜、ついに開花しました!!
4年目の今年、初めて花を咲かせました〜。

雨の日にこんなに咲くなんて、雨女の店長にピッタリ……。
でも、いいのです。咲いてくれたことに感激です。


うってかわって、中寿美に滞在中のアキコさんは晴れ女。
夏を思わせる晴天だった昨日、山菜採りに出かけました。

アキコさん、山菜採りが大好きで、いわき市でも毎年自宅の裏山で山菜を採り、知り合いに送っていたそうです。
でも、今年は原発の影響で山菜採りは自粛。

「今年は山菜は食べられないなあ、と思っていたんです」と、アキコさん。

そこで、中寿美ご近所さんで山菜採りが大好きな友人に、連れて行ってもらうことになりました。
今年は山菜の時期も遅れ気味で、採り時と、連れて行ってくれる友人の休日と、お天気が気になるところ。
でも、昨日はバッチリ晴天でした。
アキコさん、朝5時にはパッと跳ね起きて、持参の地下足袋と店長の握ったおにぎりを持って、嬉しそうに出かけていきました。
地下足袋?
アキコさん、やる気満々じゃん!

そして午後、山ほどの山菜を抱えて帰ってきました。
たくさん採れたから、アキコさんの知り合いには、今年は長野の山菜を送ることになりました。
よかった、よかった。
そして、昨夜は食べるだけの店長も加わって、タラの芽、コゴミ、旬を味わいながら乾杯!

毎年変わらず季節のものを食べられるのは、本当に幸せなことなのです。
いつもお裾分けしてくださるご近所さんたち、ありがとうございます。

お疲れさまでした! ごちそうさまでした!




サクラ 咲く?

  • 2011.05.08 Sunday
  • 09:38
 cafe中寿美入り口の角にある大山桜。
中寿美ができて最初の年に、ご近所さんと植えた桜です。
これまで、まだ一度も花をつけたことがありませんでした。

それが、今年、どうやら蕾がついています!!



中寿美駐車場で初めて咲く桜の花。なんだか感慨深いです。
越してきてまだ4年も経ってないけれど、それでも「4年経つんだなあ」と思ってしまいます。

昨年の秋には、駐車場に生えていた栗の木に、初めて栗の実がなりました。
ヤマブドウも初めてなりました。
ヤマボウシにも赤い実がなりました。
「実のなる」年になったらいいな、とブログ(10月10日)に書きましたが、この春はどうやら桜が咲く!
「花開く」年になったらいいな〜

そうつぶやいたら、ご近所毒舌編集長、村石さん、

「一生咲かない桜もあるらしいよ」。

コラー! 悪魔ー!

毎日必死に蕾を観察する店長です。

いわきの母

  • 2011.05.05 Thursday
  • 16:32

GW限定の「アキコさんのボルシチセット」、人気です
これまで冬限定で、店長作のボルシチも出したことがあったのですが、まるで比べものにならない売れ行き
セットにしているご近所主婦ケイコさんの天然酵母パンも、毎朝焼きたてを届けてくれます。
これがまたおいしい。
ボルシチはアキコさん、パンはケイコさん。
あれ? 店長、何やってんの?

……店長作のカレーもケーキもがんばれー!


いわき市から一時避難中のアキコさん、店長の母親と間違われることが多いのですが、もうすっかりご近所さんとも顔見知りです。
店長もまだ知らない場所にご近所さんと出かけて、新鮮なクレソンをたくさんゲットしてきます。
中寿美の常連さんとも楽しくおしゃべりしながら、くるくるとお店を手伝ってくれます。
手が空くと、庭の草取りまでしてくれます。

さらに、普段より忙しいゴールデンウィーク、お腹ペコペコになって閉店すると、晩ご飯の用意ができています!
アキコさんが、作っておいてくれるのです。
なんて幸せ!
店長、毎回作り方とポイントを教わっています。

さらにさらに、部屋の掃除に洗濯に、店長よりずっと細やかに丁寧にしてくれます。
「あー、そうやってやれば綺麗になるんだなあ」
と、今更ながらこっそり学んでいる店長。

1ヶ月滞在予定のアキコさんとの2人暮らしも、はや2週間。
早朝から2人で桜を追いかけて走り回り、一緒に買い出しに行ってはボルシチやカレーを仕込み、夜も一緒にぐっすり眠る毎日。
なんかもう家族のような感じです。
会ったことなかったんだけどなあ……。
なんだかとても貴重な1ヶ月になりそうです。


↓高山村 黒部のエドヒガン桜(5月2日)



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●営業時間        am10:00〜pm6:00   ラストオーダーpm5:30  ●定休日 月曜&火曜   (祝日の場合は翌日)   *冬季(1月〜3月)は   (金)(土)(日)のみ営業

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